「勇気を出して質問した」それが1歩目かも

皆さまからのご質問から「気付かされること」がたくさんあります。
たった1つの質問でも、気に掛けてくれた「あなた」は、いぇーる in とかち の仲間です。

「YeLL」ってなんですか?

「YeLL(いぇーる)」は、医療法人稲生会(札幌・土畠 智幸理事長)が北海道より任を受けて推進している「北海道小児等在宅医療連携拠点事業」の愛称で、主に小児を対象に在宅医療を可能にするネットワークづくりを進める北海道の補助事業です。
乳幼児期に家族と地域社会で過ごすことは、彼らのその後の成長に計り知れないプラスの影響をもたらします。
子どもたちの持つ可能性を大きく伸ばす。
そこから、多様性を受け入れる地域をつくっていく。それがYeLLの目標です。
そして、子どもたちとその家族を「応援する」思いを込めています。
日本語の「家」の響きともかかっているYeLLの名前の由来です。

「YeLL」の事業理念はなんですか?

北海道の各地域には、日常的に高度な医療行為が必要なために、家族と離れ離れになりながら急性期の医療機関で入院生活を送っている子どもたちがいます。
そのような子どもたちは、医療的ケアを自宅で受けられる体制と、ご家族を支える環境が地域に整備されることで、自分の家で家族と暮らす選択できるようになります。
医療を必要とする人々が言えで暮らすことを可能にするネットワークを北海道に拡げていき、在宅医療の重要性をより多くの方に知ってもらいながら、多様な人々が一緒に暮らす社会づくりを進めたい。そして「応援」してくれる仲間を、北海道に増やしていく。
それが「YeLL(いぇーる)」の活動理念です。

「いえーる in とかち」とはなんですか?

北海道の事業である、北海道小児等在宅医療連携拠点事業 地域拠点事業です。
2018年度より地域モデル事業として、医療的ケア児とそのご家族を応援するために、
①地域の資源の情報収集と発信
②仲間(医療機関)を増やす活動
③福祉・行政・教育関係者の皆さんとの連携
④相談窓口
の事業を展開しています。
詳しくは【私たちについてのページ をご覧ください。

「いえーる in とかち」はどんな人が運営しているのですか?

北海道小児等在宅医療連携拠点事業の地域モデル事業を受託しているのは、訪問看護ステーションかしわのもりです。
かしわのもりは主に事務局機能を担い、各種事業はとかちの多職種の方々が参画してくださっています。
その主なメンバーはメンバー紹介の欄をご参照ください。

応援したいときはどうすればいいですか?

訪問看護ステーションにいつでもお問い合わせください。
また、先ずはイベントのボランティアで参加していただいたり、スタッフにつぶやいてもらっても大歓迎です。

応援して欲しいとき、困っている時はどうすればいいですか?

訪問看護ステーションに、お気軽にご連絡ください。
また、スタッフにつぶやいてもらえれば、その困り事に対応する最適な方が対応させて頂きます。

在宅医療を必要とするのはどんな人たちなの?

日常生活を送る上で医療の助けを必要とする人たちです。
たとえば、人工呼吸器という医療機器の助けがなくては十分に呼吸をすることができない人たち。
口から食べ物を飲み込むことができないために、胃に直接管を通して食事をする、経管栄養の方法をとらなければならない人たち。
唾液やたんを機械などで吸い取らなくてはならない人たち。
具体的には、こうした人たちが、在宅医療を必要としています。

小児等在宅医療の特徴は? 現状は?

小児等在宅医療は、現在の暮らしを支えることはもちろん、その子の「これから」を見据えたケアも求められるのが特徴です。
また、生命を維持しているという高い緊張感を持って24時間、365日、休みなくケアを行うご家族には、想像以上に大きな精神的・肉体的負担がかかります。
家庭生活がケアを受ける子どもを中心としたものになりがちなため、ともに暮らす兄弟姉妹に強いストレスがかかることもあります。
医療を必要とする子どもへのケアの指導だけでなく、ご家族への手厚いサポートも、とても大切です。
こうした小児等在宅医療に欠かせないケアやサポートを提供するための社会資源はまだまだ不足しています。

「小児等」の「等」とはどのような人を指すの?

子どもたちはみんな、いつかは大人になります。
「小児」の範囲には入らない年齢に達すること、その移り変わりのことを、小児科学会では「トランジション」と呼び、切れ目なく医療が提供される体制づくりを検討しています。
この「等」に該当する、大人の年齢に達した人たちの中には、家族とは別の場所で、介護職のみなさんの手を借りながら自立生活をしている人がたくさんいます。
彼らにも、もちろん在宅で提供される医療サービスや医療的ケアが必要です。
「YeLL」では、子どもたちの人生の先輩である障がい当事者のみなさんの生活の支援も含めて、在宅医療を考えます。

小児等在宅医療の課題は?

人工呼吸器など、在宅用医療機器の小型化が進み、持ち運びも楽になり、在宅医療へのハードルは下がったかに見えます。
しかし、生活を支える多くの医療的ケアは、その担い手を必要とします。
こうした担い手の育成は、必須であり、急務の課題です。
また、小児等在宅医療を必要とする子どもたちの存在を、そもそも知らない方もたくさんいらっしゃいます。
現時点で在宅医療との関わりが薄い方々にもこの医療体制の重要性をご理解いただくことも、支援の輪を広げるために非常に重要です。