地域のみんなで支えたい!つながる力を信じて!「かしわのもり」

地域のみんなで支えたい!つながる力を信じて!「かしわのもり」

今回のとかちの仲間情報は、いぇーる in とかちの事務局をしている「かしわのもり」をご紹介したいと思います。

医療的ケア児の相談支援を担当している保健師の「伊藤節子」さんに直撃インタビューです!

とかちの仲間紹介 訪問看護ステーション かしわのもり-北海道十勝 鹿追町

かしわのもりについて教えて下さい

―― どんなことをしている組織ですか?

伊藤:かしわのもりは、訪問看護・相談支援・居宅介護支援・ここから実験室・レンガの家プロジェクトを柱に事業展開しています。それぞれ歴史は様々ですが、多職種パワーと地域との繋がりを大切に、歩んでいます。

かしわのもりは、訪問看護・相談支援・居宅介護支援・ここから実験室・レンガの家プロジェクトを柱に事業展開しています。

そして、2018年度から、北海道小児等在宅医療連携拠点事業 地域拠点事業(通称:いぇーる in とかち)の補助事業者として、様々な活動をしています。

―― 具体的にはどのような医療的ケア児の支援(サポートやサービス)を行っているのですか?

伊藤:現在は二人の医療的ケア児のお子さんが鹿追町にいます。訪問看護と相談支援の立場で関らせていただいています。

小学校やこども園での医療的ケアの他、日々の暮らしに応じた制度やサービス調整、数年先を見通した地域の体制整備(入園・入学など)、個々の自立に向けた家庭や学校での取組を一緒に検討し本人が主体的に実践できるまでのプロセスを伴走するなど、内容は多岐に渡ります。

子どもの成長に応じての伴走に柔軟さは欠かせませんので、日々勉強+ストレッチ(心身をほぐす)の連続です。

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―― 支援の中で思い出深いエピソードを教えて下さい。

伊藤:在宅に移行した直後から訪問看護で関り、相談支援にも早い段階で繋がり様々な相談にのっています。心無い言葉や対応に向き合う母の葛藤に、一緒に涙を流すこともありました。

とにかくお子さんの成長が頼もしくて仕方ありません。言動やしぐさ、表情を通して、毎日プレゼントをもらっている気分です。

地域のみんなで支えたい!つながる力を信じて!「かしわのもり」

―― もっとつながると良いと思う人や場所はありますか?

伊藤:家と学校・こども園の往復にとどまらず、地域活動やイベントなど社会的な繋がりも視野に入れ、インクルーシブな地域を描いていきたいです。

かしわのもりの独自事業である「ここから実験室」(鹿追町の年長さんから小学校3年生の子どもさんを対象に、年7回程度開催している体験型プログラム)に、一人の医療的ケア児のお子さんが通っています。

移動のお手伝いが必要ですが、皆と一緒に活きる経験を積んでいます。

とかちの仲間紹介 訪問看護ステーション かしわのもり-北海道十勝 鹿追町

振り返ると、平成14年生まれのKくんが鹿追町の医療的ケア児に関わる「道しるべ」を作ってきてくれました。

保護者や地域の方が少しずつ声を出し、節目節目で必要な体制を作ってきました。その後に続く子どもたちも同様に、状況に合わせた柔軟な「道しるべ」を描き、豊かな暮らしを叶えていっています。

「ここから実験室」などの取り組みを通して、医療的ケア児やそのご家族の世界が広がると同時に、地域の方々の世界も広がることを願っています。

「私はここにいるよ」とメッセージを送り続けてくれる、子どもたちの未来のために。

とかちの仲間紹介 訪問看護ステーション かしわのもり-北海道十勝 鹿追町

「医療的ケアが必要なお子さんと家族のための支援ガイドブック~鹿追~」についておききします

―― 発行のきっかけは何ですか?

伊藤:1年前に発刊された「支援ガイドブック 札幌市版 」は、私の教科書となっていました。そして、いぇーる in とかちの活動の一環として、鹿追町と協働で医療的ケアが必要なお子さんと家族のための支援ガイドブック・鹿追町版を作成することになりました。

退院までの道のり、在宅で準備すること、日々の暮らしのこと、制度やサービス内容など、何度もページを開いていました。この内容が鹿追町版で作成できると、更に身近なものになると感じました。

とかちの仲間紹介 訪問看護ステーション かしわのもり-北海道十勝 鹿追町

―― 発行への想いを教えて下さい。

伊藤:「札幌市版」発刊の思い=「情報収集の負担を減らし、子どもと向き合う時間や保護者のリフレッシュ時間にあてて下さい」というメッセージに心を揺さぶられました。

鹿追町版は、すでに子どもと保護者が歩んできた道のりから組み立てているので、保護者にとっては「知っていること」かもしれません。ただ、今後必要となるご家族に向けて、そして同じ地域で暮らす方に知ってもらう一冊になって欲しいです。

とかちの仲間紹介 訪問看護ステーション かしわのもり-北海道十勝 鹿追町

―― 最後に、今後の取り組みについて教えて下さい。

伊藤:医療的ケア児のお子さん・ご家族とは長いお付き合いになります。考え方や価値観を混ぜたり、ふるいにかけたり、こねてみたり、ご家族や関係機関・地域の方と悩みながら、新たな考えや価値観に出会うことを楽しみたいと思います。

お母さんお父さんを中心に、地域で応援するスタンスは今までもこれからも変わらずに大切にしていきたいです。
行ったり来たりの繰り返しこそ、頑丈に立ち、歩んでいける強さを得ていけると信じています。

とかちの仲間紹介 訪問看護ステーション かしわのもり-北海道十勝 鹿追町

医療的ケアが必要な子どもたちが安心して、地域で、お家で暮らせますように。

こちらの冊子は下記からもダウンロードしてご利用いただけます。お気軽にお問合せ下さい。
医療的ケア児ガイドブック ~鹿追町版~(PDF形式:35MB)

インタビュアー いぇーる in とかち事務局:かしわのもり奥山

特定非営利活動法人かしわのもり
〒081-0223
北海道河東郡鹿追町南町3-10-1
TEL:0156-66-1230
ホームページ:https://kashiwanomori.jp/
facebookページ:https://www.facebook.com/kashiwanomori2003/

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